年長・夏期講習会について

 今年の夏はいつもと違う。
7月も半ばというのに梅雨は明ける気配がなく、今日も午後から日本各地で大雨の予報です。
世界に猛威を振るった新型コロナウィルスは日本中の自粛の甲斐あって終息しかけたかに見えましたが、ここにきて不気味な存在感を見せつけてきています。
マスクも消毒も三密回避も日常となりました。
 今年の夏はいつもと違うのです。
小学校受験の世界にとっても、間違いなく、いつもと違う展開が待っていることと
思います。
子どもたち同士の関り、コミュニケーションの力を考査する、所謂「集団行動観察」を実施することは現実問題として難しくなることと思います。
それではそれに代わるものは何か。
子どもたちひとりひとりが持っているそれぞれの「個の力」を図る考査ではないでしょうか。
20年近く小学校受験の指導をさせて頂き、小学校受験に最も必要な力は「聞く力」と「表現する力」だと確信しています。このふたつの力を伸ばすことに指導の軸を置くと他の力もどんどん伸びていきます。結果的にその子の持つ「個の力」は魅力的に磨かれていきます。ペーパーテストの結果にとどまらない「個の力」を持った子どもが入学後、友だちと共に切磋琢磨し学び合うことは想像に難くありません。
 いつもと違う今年の夏。
夏期講習全体を通し「子どもの個の力を磨く」ということを最大のテーマにし、子どもたちひとひとりが志望校に合格するために全ての力を注ぎます。

さて、講習会の具体的なお話です。(前回の投稿の補足です。)
講習会全体を通して、基礎力の確認→苦手分野の克服→応用力の強化を行います。
 講習会のスタートに行う「ペーパー復習・総仕上げ」では120枚のペーパーに取り組みます。一度で「100点good」マークがつくまで教室で学習します。(設定された講習会期間を延長する場合もよくあります。もちろん追加料金なんて無粋なものは無しです。)120枚全てをやり通すと、それだけで「やり通した!」という自信が生まれます。発問付きブランクをお渡ししますの夏休みの自宅学習の復習にも役に立ちます。
 夏期講習会の「絵画制作」のポイントは、短時間で仕上げることです。この時期になればほとんどの子どもたちが「描ける」し「作る」ことができます・・・時間をかければ・・・。時間内に仕上がらないと、それだけで子どものテンションは下がります。どうしたら短時間に仕上げることができるのか。ヒントはたくさんあるのですが、講習会では「巧緻性を高める」ことで解決したいと思います。工作の力を伸ばしながら巧緻性を高めるお得(?)で楽しいカリキュラム、ご期待下さい。使用した教材は夏休み中に復習できるようにキットにしてお渡し致します。
 面接の最中に「あなたのお名前は?」などといった質疑応答に留まらず、具体物操作なども交えての口頭試問が課されるのが最近の「面接考査」の流れです。
初めての先生の前で、しかも1対1で「聞く力」「表現する力」を発揮することができるようにさまざまな角度から実戦練習するのが「対面個別集中対策」です。
 「聞く力」「表現する力」を育てる最も重要な「指示行動観察」の講習会。三密を避け、その上で自信を持って「個の力」を発揮するカリキュラム展開で臨みます。
 夏期講習は受験準備のまとめ、9月からは整理体操ととらえていますので、この「志望校別対策講習」では必ず一定の成果を出さなければならないと考えております。
志望校を受けるに理解が不充分だったり未達成だったりする場合はお時間の延長・補習日を設けて対応致します。

すでに幼稚園の夏休みが大幅に短縮になるなどの大きな変化が出ているようです。
もしかしたら受験の準備に費やせる時間は例年よりも少ないのかもしれません。
焦る気持ちは分かります。
1カ月教室を休講しました。カリキュラム的には取り戻しましたが、「小学校受験生のマインド」の育ちに、この1カ月のお休みはどんな影響を及ぼしてしまったのだろうか、と私も不安に駆られることはあります。
けれどもこの状況はみなに平等に訪れた「いつもと違う夏」なのです。
さあ!手を洗って、マスクをして、美味しいごはんを食べてよく眠って
あと3か月頑張りましょう!

全ての受験生が元気に受験日を迎えられますように!

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