2019年度卒業のみなさんへ
昨年の秋に送り出した2019年度生のみなさん。
それぞれの学校で元気に小学1年生生活を楽しんでいることと思います。
あなたたちが卒塾してしばらくしてから
世の中の様子が少しずつ不穏になりました。
卒園式の延期、縮小化や中止。
そして入学式の延期。
保護者の参観を制限し縮小化した入学式。
オンライン入学式。
「例年通り」に入学式を開催した学校はありませんでしたが
どの学校も最大限に安全に配慮した上で工夫を凝らしており
その後に続くオンライン授業と併せて
さすが私学の瞬発力、と感銘させられるばかりでした。
「制服姿を見せに来てね。それがこどもの森の卒塾式よ。」と
いつも子どもたちに言う私ですが
今年の春は、それが言えなかった。
子どもの安全も心配でしたが、2019年度の保護者の方々はdoctorが多く
そちらもとても心配でした。
2020年生の授業を休講にしたこともあり
「入学おめでとう」を言いそびれたまま今日まで来てしまった感があります。
もちろん個別にはメールやお手紙で
子どもたちの制服姿の笑顔は拝見しているのですが・・・
2019年度生は通常水曜日クラスが全員男の子でした。
私が大手教室から独立して15年近く、全員男子とは初めての体験です。
個性もバラバラ、志望校もバラバラ。
けれどもとても仲が良く、それは見ていて気持ちの良いものでした。
仲良く過ごす、というのは勿論なのですが
「認める」「励ます」といった関りをとても自然にしていました。
「T君、鉛筆の絵もクレヨンの絵もどっちも上手いね!すごい!」
「F君、さっきのジェスチャーゲーム、とても分かりやすかったよ!」
「K君、パズル得意なんだね。さっき、先生より早かったね!」
「M君、本当に工作上手だね。そのヘリコプター、どうやって作るの?」
行動観察や体操になるとYちゃんが加わるのですが
逆上がりも縄跳びも抜群に上手な彼女に、またまた男子たちの
賞賛の言葉が飛び交います。
トイレの順番待ちをしながらそんな言葉を交わす彼らの様子を見るのは
本当に楽しく、幸せでした。
試験が近付いて来たある日のこと
T君のお母さんが
「本当にみんな優しくて良い子だった。みんなで合格したい・・」と
呟かれた言葉が忘れられません。
そしてこの言葉は私にとって2019年を象徴する言葉になりました。
全員、違う小学校に入学しました。
全員、明日もきっと元気にそれぞれの小学校へ登校することでしょう。
あなたたちから頂いたパワーで
あと10日間、2020年度生と一緒に最後まで頑張ります。